ゴキブリを家で見かけたらパニックになる貴方。
体がなんとなく痒いのだけど、もしかしてダニがいるの。
ネズミにパソコンケーブルをかまれて、仕事にならなかった社長さん。
羽のあるアリがいっぱい飛んでるんだけど、どうしたらいいの。
人を不安に陥れる昆虫たちを、総称して害虫と呼んでいます。
その害虫たちとの、日常の格闘をユーモラスに記録している実録日記です。

盛夏を迎え、家の生け垣や、庭の木々が茂り、懐まで、枝や葉が
密生していると、これは害虫の住処を提供していることになります。

こちらのお宅では、自宅の木々の手入れを、整枝ばかりにこだわっ
ていたら懐に葉が茂りすぎ、そこにスズメバチが営巣！！

たまたま通りかかったオーナーが、両腕を刺され病院に搬送される
被害にあいました。

秋が近づくと、昆虫は、子育て期間が残り少ないことを感知し、
イライラしています。

そんな時に、営巣箇所の周辺で、騒いだりすると、ひとたまりもあ
りません。

日ごろから、ハチなどの人に危害を及ぼす昆虫類の、自宅敷地内で
の飛来に注意するべきです。

頻繁に飛んでいれば、巣があると考え、早い目に専門業者にお知ら
せください。

この正月も、ずっと仕事をしているので、運動不足は他人事の
つもりでしたが、世の中が本格始動をすると、やはり体が少し
ばかり、なまって仕舞っていたことが認識されます。

新年のお参りに出掛けても、宮司さんや、和尚さんから、あり
がたいお年玉（お仕事）を頂くのが、こうしたスズメバチの巣
や、建物内のネズミの駆除のお仕事です。

写真は、今朝、採集したスズメバチの巣です。

スズメバチは、晩秋～初冬に営巣活動を終了させて、女王蜂が
体内に卵子と精子を蓄えて、一匹だけで越冬します。

同じ巣の他のハチたちは死に絶えます。

越冬する場所は、山の中や街中の自然が多い箇所の、樹の割れ
目の中や、落ち葉の下など様々です。当然、それまで住んでい
て、繁殖をするために使われていた巣は、空き家になります。

今日回収したのは、その空家です。

よって防護服も、殺虫用の薬も必要にありません。

ただ脚立を持参して、枝を切り離しながら採集するだけです。

弊社では近隣の学校から、理科の教材にこうした巣を頂きたい
と言う申し出がしばしばあるので、これを専門的に少々加工し
て、常時１０個程度保管しています。

さて越冬したスズメバチの女王ですが、これがどうなるかと言
えば、無事、春を迎えた女王が、ゴールデンウィーク頃に、自
ら「とっくり」の様な形の小さな巣を作り、そこへ体内の卵子
と精子を掻き混ぜた受精卵を産み付けて、働き蜂を育てるので
す。
　　
そしてその蜂が巣立って活動を始めると、自らは巣の中に入り、
産卵に没頭すると言う仕組みです。

小さな巣が、あっという間にドッジボール、そしてバスケット
ボールになるのには時間は掛かりません。

こうした自然の生業を、毎年繰り返しているわけです。

学校が夏休み明けを迎える9月前は、スズメバチの駆除依頼が
多く寄せられます。

当然ながら、子供の安全が優先ですから、何をおいても先に
施工に伺います。

ピークシーズンは、毎日２件ほどこなしています。



これは大きな巣で、２００匹ほど営巣していました。

早く処理して良かったと、安堵しています。
他よりも早く済ませる！！・・・こういうことが奉仕なのか
なと考えたりしています。



ハチにもいろいろいますが、スズメバチだけは・・・・
迂闊に手を出さないように・・・お願いします。

貴方の逃げ足より、早いスピードで飛んできます。
逃げられるなんて甘いことを考えないで下さい。

この写真は、本来は土中に巣を作ることが多い、オオスズメバチが
放棄耕作地の、茂りに茂った草の絡まった中に営巣した様子です。

今後、このように放棄更田耕作地に草が生い茂り、同様の状態にな
ることがしばしば見られるようになると思います。

久しぶりにこの茂みの草刈りをしようなどと思って、近づくと、今
回のように茂みの奥からスズメバチが飛び出して、刺される被害が
出るということにもなりかねません。

放棄された空き家、耕作地は大きな社会問題になるでしょう。

スズメバチの駆除作業の防護服を着た様子です。
この防護服、専門家の間では非常にポピュラーな製品ですが、
元々の開発は、意外にも北海道の小樽市の職員たちによって完成
したものです。
小樽市では、市民からこれら駆除依頼が寄せられると、市の職員
が担当して作業を行っていました。
そのため身の安全を守ろうとの機運が高まり、こうして刺されに
くい、また刺そうとしても刺されないような厳重な作業着が完成
したのです。
価格は15万円程度します。
我々作業員は、この防護服のおかげで、安全にまた的確に駆除作
業が行えています。